私の就職体験記-英語を使ったお仕事

「英語を使った仕事をしたいです」

このように考えて留学をする方も多いのではないでしょうか?また、ワーホリや長期語学留学の方、大学や大学院へ進学する方と話をしていると、こういった声をよく聞きます。

ただ、話をしていて、社会人経験のない学生の方は特に、「英語で仕事をしたい!」と思っても具体的にイメージをすることは難しいようにも見えます。そこで今回は、私の前職での経験ですが、英語を使ってどんな仕事をしていたかを書かせて頂きます。

Super Opening Live
by Dick Thomas Johnson

私は、オーストラリアで大学院を卒業した後、某商社に入社しました。

一言で商社と言っても、様々なタイプのものがあり、また同じ会社内でも英語を頻繁に使う部署、あまり使わない部署があります。私は社内でも、業務の半分は英語を使っている、一番海外とのビジネスが多い部署に入りました。細かい内容は書けませんが、仕事内容はメインとなる商材を海外で開発して、日本のお客様に卸すことでした。

初社会人経験。仕事と言えば、家庭教師や引越し屋、工場での部品の仕分け等々しかやったことがない。しかも、2月という中途半端な時期に入社しており、中途採用の扱いなので、トレーニングなぞない。よく言えば「OJT」。別の言葉では「放置」「丸投げ」とも言う(などと言うと、前の会社の方に怒られますね・・・)。

入社してまず指示をされたことは、「中国人スタッフが日本に出張に来るから、出張のアレンジとかホテルの予約とかよろしく。あ、これ中国の連絡先ね」と、電話番号を渡される (´Д`)

「はて、何をどうすればすればいいのやら?」と困っていると、上司に「取りあえず、中国に電話して。英語は通じるから」とのこと。

「うぉ、まじっすか!」と思いつつ、中国に電話。電話に出た中国人女性に、英語で、「出張アレンジをするように言われたんですけど・・・」と話をすると、相手の人は理解してくれたようで、「じゃあ、後で日程とか送るから、こういった書類準備しておいて」とのこと。

こんな感じで社会人生活がスタートしました。

新宿の高層ビル
by kuracom

社内的なことを色々と教えてもらっている最初の1週間。新入社員にはよくありがちな「電話にでたくない病」にもかかり、先輩に「まだ仕事できないんだから、電話くらい取れよ」と怒られる始末。だって、電話の対応なんてまともにしたこともないし、企業名とか人の名前とかよくわからないし、英語で電話かかってきたらもっとイヤだし・・・(。_。)

10日程経った頃、北米からビジネスパートナーのP氏、S氏が二人来日し、先輩と「ついてこい」と言われ、一緒にお客様のところへ。

先輩はお客様とP氏とS氏の間に入り、通訳をしたり、説明をしたり、色々と大変そう。実際何を話しているのかは、私にはさっぱりわからなかったので、「なんか大変そうだなぁ~」とぼけーっと眺めていました。

そして、そしてミーティングも終わり、やれやれと、ディナーを食べることに。

P氏、S氏、先輩は、当然、今のミーティングや今後のビジネスの話なんかをしている様子。私にとっては、英語だけれども、どこか知らない国の言葉で話しをされている感じ。実際、当時は日本語で同じ内容を話されてもわからなかったと思います。そもそも、仕事がわかっていませんしね。

突然先輩が「坂本君、後は頼んだ!俺はこれから会社に戻って会議だ。ご飯食べて、二人を○○ホテルまで送っていってくれ」と言って、消え去ってしまいました。

私は「え?え?え?」とポカーンとした状態(;゚ Д゚) …?!

P氏とS氏は、マネージャークラス。

私は入社10日のペーペー中のぺーぺー。

さて、一体どうやってこの場を持たせればいいのでしょうか。

しかも、○○ホテル?どこですかそれ?

東京に来てまだ2週間。

地理が全くわかりません(# ゚Д゚)

そんなパニックに陥った私を哀れに思ったのか、P氏とS氏は「Takeshi、帰り方もわかるし、ホテルの場所もわかるから大丈夫だよ、さあ行こうか」と、逆に都内まで連れて帰ってくれました。

とっても印象に残る、留学後の社会人生活の開始でした。

それで結局今回は、英語を使ってする仕事内容に触れていませんでしたね・・・次回に持ち越します!

坂本 岳志 / Takeshi Sakamoto

オーストラリアのメルボルン在住。豪政府公認PIER教育カウンセラー(QEAC登録番号:H297)。日本の大学を卒業後、日常英語もままならないレベルから、メルボルン大学大学院進学を決意。卒業後は、日本の商社で海外取引に3年携わる。現職に就いたきっかけは、メルボルン大学と商社時代に感じた「危機感」でした。各国の優秀な人材が海外で経験を積み、どんどん活躍していく中、日本の縮小を実感し、何か自分が役に立つことができるのでは、という思いから留学業界へ転職。東京オフィス→パースオフィス→石川県でリモート勤務を経て、2021年2月よりメルボルンに戻り、主にオーストラリア全都市の大学・大学院進学希望者のカウンセリングとサポートを行っています。このカウンセラーに質問する