タックス・リターンについて確認しよう – 後編

前回に引き続き、タックス・リターンについて確認していきましょう。

前編「申告が必要な人」「Non Lodgement Adviceとは」「申告期限」「申告しないとどうなるか」についてはコチラを御覧ください。
by NY-http://nyphotographic.com/ (2015) / CC BY-SA 3.0

後編は下記の4点について見ていきます。

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  1. 税率
  2. 準備するもの
  3. 手続手段
  4. トラブルを避けるために
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1. 税率 FY2018 - 2019

*学生ビザ保有者は6ヶ月未満のコースを受講する学生ビザの方は「非居住者」、6ヶ月以上のコースを受講する学生ビザの方は「居住者」扱いとなります。

*税率の詳細はコチラから

2. 準備するもの
  • PAYG Payment Summary(Pay Slipではありません。7月中旬以降に会計年度内に働いたすべての雇用主から受領します)
  • Tax File Number
  • 仕事に関連した経費領収証(差し引くことができる経費は業種毎に細かく決まっています)
  • 銀行利息などその他の収入に関する書類
  • 銀行口座詳細
*個人で申告する場合は、myGov登録の際に指定の本人確認書類が必要になります。

*学生ビザで「居住者」扱いとなる方は、Medicare Entitlement Statementの提出も必要です。

3. 手続手段

タックス・リターンはオンラインで個人で行うこともできますが、登録税理士(Registered Tax Agent)に依頼する事もできます。サービス内容や必要書類などについては各登録税理士にご確認ください。
方法 こんな人にオススメ メリット デメリット
登録税理士に依頼する
  • すでに帰国、または近々帰国予定である
  • 給与収入以外の収入がある
  • Deductable Expense(収入から差し引くことが認められた支出がある)
  • 英語に自信がない
  • ABNを取得しシェアリングサービスなどに従事した
  • 通常の申告期限を過ぎている
  • 日本人税理士に依頼する場合は日本語での対応が可能
  • 申告に問題があった場合の対応がスムーズ
  • 申告期限が長い
  • 会計年度中でも申告可(オーストラリアを出国し、今後国内での収入がない場合)
  • 手数料がかかる($80~$150程度)
オンラインで自分で申告する
  • 収入が給与・銀行利息のみである
  • 特に複雑な要因がない
  • 自分で対応できる&専門用語を理解する英語力がある
  • 手数料がかからない
  • 申告に問題があったが場合、自分で対応しなければならない
  • myGOVの登録によっては海外からの申告不可
  • 英語での理解力が必要

申告に不備があった場合、自分で対応するのは本当に面倒です。


私自身の話ですが、今年の5月にATOから突然電話がかかってきました。番号は非通知でしたが、留守番電話に電話番号と担当者IDが録音されていたので、ウェブサイトでATOの電話番号である旨確認してかけ直しました。すぐに担当者に繋がったのですが、容赦ない早口です。結局、一昨年(FY2016/2017)の申告についてメディケアのステイタスと銀行利息の未申告についての確認だったのですが、その後書類が送られてきて、それを準備するのが大変でした(書類の記入は✓を入れるとかではなく、枠があってそこに長文で説明したり、言い訳したり、ごめんなさい気をつけますって書いたり。証拠書類の準備も銀行の自分のアカウントからでは確認できない&銀行でもすぐにもらえなかったり(^_^;))

最終的には、書類を返送した後に担当者から再度電話があり「今回は特に修正申告は不要」とのことでホッとしましたが、疲れました(´・ω・`)

 4. トラブルを避けるためには
  • 確定申告の書類は最低4年間保管!: 個人のタックス・リターンに問題があった場合、ATOは2~4年間過去に遡って修正や是正勧告を行うことができます。この書類を受け取った人の多くが、申告後1,2年ほど経ってから送られてきたと言っていました。タックス・リターンの控え、申告に使用した書類は最低4年間は保管しておきましょう。
  • 住所変更は確実に! : 日本に帰国した後も、該当のタックス・リターンについては責任を負います。ATOに対する住所変更は確実に行っておきましょう。
  • 英語対応に自信がない人は、登録税理士に依頼する!:是正勧告の内容を確認したり、異議を申し立てたりは英語での対応となります。英語での対応に自信のない人は、登録税理士に確定申告を依頼すると、是正勧告に関する対応もしてもらえる場合が多いので安心です(サービス内容については各登録税理士にご確認ください)。
タックス・リターンはオーストラリアで収入を得た人の義務です。

タックス・リターンによる税金の返戻や追加徴収は実際にかかる税金と源泉徴収された税金との差額です。返戻がある場合だけでなく、追加支払が必要な場合にも、タックス・リターンはきちんとしましょう。

*このブロクの情報は2019年8月30日現在のものです。
*こちらのページも参考にしてみてください。
*オーストラリア留学センターではタックス・リターンのお手伝いはしておりません。

天ヶ瀬 有美 / Yumi Amagase

オーストラリア、アデレード在住。会計業務担当。日本の大学で国際経済学を学んだ後、金融関係の会社に9年間勤務。趣味は旅行、散歩、カフェ巡り。働きながら短期留学を含め19カ国を訪問。職場にも恵まれ楽しい日々を送りながらも、幼い頃から抱いていた海外で生活してみたいという夢を捨てることができず、2012年オーストラリアへ。語学学校に通い、憧れていた大自然の中でのローカルの仕事を経験。翌年、このまま帰国することに物足りなさを感じ、再び語学学校へ。卒業時にIELTS6.5を取得し、サザンクロス大学の会計学修士課程(Master of Professional Accounting)へ進学。2015年11月、同大学を卒業し、現職。