誰とも組まない

ビジネスを大きくしたり、早い成長をするために、業務提携などを積極的に行なっている会社は数多くあり、株式市場ではそのような会社が評価されることが多いと思います。何もしないでポケーっとしている会社より、常に成長の機会を狙っている会社の方が投資家にとっては魅力的なのは当然です。また、これからの時代は戦略的なコラボレーションが重要だみたいなことはよく聞きます。

僕がこの会社を引き継いだ2008年当時は、30社以上の日本の留学会社と提携して、オーストラリア現地でのサポートのサービスの提供をしていました。今でも多くの留学会社が現地サポート料を徴収しているのは、そのようなビジネスモデルが存在するからです。

その当時は、日本でどんなアドバイスを受けたかもわからない留学生たちから「聞いた話と違う!」みたいなクレームを投げかけられ、私たちはなんとかそれらをなだめるのが仕事でした。当然ながら仕事のモチベーションは低く、どうやって日本の留学会社さんたちからの売上が無くても自立できるかを考え続けていました。

結局、それは全く合理的な判断では無く、どちらかというと感情的な判断で、「もう自分たちの売上だけで、やっていこう!」と2013年に決めてから、私たちの売上は急成長していきました。現在は本当に信頼できる、札幌と福岡の会社さんとだけつきあっています。それ以上、誰かと組むことは全く考えていません。

自分たちの正しいと思うことを、自分たちが正しいと思うやり方で、自由にビジネスができることの楽しさが、無理して成長を目指さない、私たちの大切な価値観です。自分らしく生きていこうというのは会社にも当てはまるのだと思いますよ。

衛藤 伸彦 / Nobuhiko Eto

代表取締役。南オーストラリア州アデレード在住。1985年 千葉大学を卒業後、文具メーカーのプラス(株)にて業態開発、商品開発、経営戦略室を担当。1990年 マサチューセッツ州立大学ビジネススクールに留学。1992年(株)ベネッセコーポレーション入社。2004年 語学学校のベルリッツインターナショナルに出向。東南アジアのマネージャーやアジア地区のフランチャイズ管理を担当。2008年より現職に就任。入学手続き無料、オーストラリアの現地6都市での無料サポート、情報量豊富なWEBサイトの構築など、留学を志す全ての人々にとって「留学エージェントとはこうあるべき」という姿を追求する日々。etonobuhiko.comにて個人ブログ更新中