ようこそ、2015年の納税通知書?

先日SNSで友人が「Nice to come home to a tax bill from 2015!(ようこそ、2015年の納税通知書)」という皮肉交じりのコメントとともに、Notice of amended assessmentというATO(Australian Taxation Office: 国税局)からの書類をアップロードしていました。

このNotice of amended assessment やその他ATOからの是正勧告などの書類。日本人でも受け取ったという人を数人知っています。とても大事な書類なので、紹介させていただきますね。
by Nick Youngson (http://nyphotographic.com/), CC BY-SA 3.0

ATOからの是正勧告

タックス・リターン(Tax Return:確定申告)に対する是正勧告は、内容によってタイトルが異なります。書類の内容には例えば次のようなものがあります。

「ATOの精査の結果、XXXという経費は認められない可能性がある。これに対して意義があれば期日まで(通常28日以内)に対応するように。」

つまり、何もしなければ「ATOの言うとおり」となり、申告は修正され、追徴課税を受けます。ATOから書類を受け取ったら、放置せずに内容をよく読んで確認し対応しましょう。
  • 是正勧告の内容に異議がない場合何もする必要はありません
  • 是正勧告の内容に異議がある場合は、書類に示されている手順に従ってATOに異議を申し立てます

Notice of amended assessmentとは?

所得税の修正査定通知書です。「本来差し引いては行けない支出が計上されていた」「居住者の資格を満たしていないのに居住者用の税率で申告していた」など、ATOが精査した結果、申告内容の修正及び所得税の追加支払が必要と判断された場合に送られてきます。また、是正勧告に対して何もしなかった場合は期日経過後自動的に、異議を申し立てた場合は審査後にやはり所得税の追加支払が必要であると確定した場合にも送られてきます。これを受領した場合は期日まで(通常21日以内)に追加の税金及び利息(免除される場合もある)を収めなければなりません。放置すると、更にペナルティが課されます。

ただし、Notice of amended assessment受領後も、下記の2つの権利が認められていますので、内容をよく確認し、異議がある場合は、すみやかに書類に書いてある手順に従って対応しましょう。
  • 修正内容についてATOから書面で説明を受ける権利
  • この修正査定通知書の内容が間違っていた場合や最初の異議提出後に新たに証拠書類が出てきた場合に、異議を申し立てる権利

トラブルを避けるためには?

  • 確定申告の書類は最低4年間保管!: 個人のタックス・リターンに問題があった場合、ATOは2~4年間過去に遡って修正や是正勧告を行うことができます。この書類を受け取った人の多くが、申告後1,2年ほど経ってから送られてきたと言っていました。タックス・リターンの控え、申告に使用した書類は最低4年間は保管しておきましょう。
  • 住所変更は確実に! : 日本に帰国した後も、提出済みのタックス・リターンについては責任を負います。ATOに対する住所変更は確実に行っておきましょう。
  • 英語対応に自信がない人は、会計士や登録税理士に依頼する!:是正勧告の内容を確認したり、異議を申し立てたりは英語での対応となります。英語での対応に自信のない人は、日本人会計士や登録税理士に確定申告を依頼すると、是正勧告に関する対応もしてもらえる場合が多いので安心です(サービス内容については各登録税理士にご確認ください)。
先月発表されたオーストラリア政府予算案には「税金徴収に関する調査を強化する」旨明記されました。また、2016/2017年度のタックス・リターンにおいては、年度の途中でワーキングホリデー滞在者に関する法律の変更があり、少々複雑になります。「もしも」の時に慌てなくてもいいように、このような書類があるということを頭の片隅に置いておいてくださいね。

 

*このブログの情報は2017年6月14日現在のものです。

*当社ではタックス・リターンに関するお手伝いはしておりません。

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天ヶ瀬 有美 / yumia

オーストラリア、ゴールドコースト在住。会計業務担当。日本の大学で国際経済学を学んだ後、金融関係の会社に9年間勤務。趣味は海外ひとり旅。働きながら短期留学を含め19カ国を訪問。職場にも恵まれ楽しい日々を送りながらも、幼い頃から抱いていた海外で生活してみたいという夢を捨てることができず、2012年オーストラリアへ。語学学校に通い、憧れていた大自然の中でのローカルの仕事を経験。翌年、このまま帰国することに物足りなさを感じ、再び語学学校へ。卒業時にIELTS6.5を取得し、サザンクロス大学の会計学修士課程(Master of Professional Accounting)へ進学。2015年11月、同大学を卒業し、現職。