成人の日


成人式に親が参加することが多くなっているというニュースを読みました。私自身は、その成人式という儀式自体にあまり意味を見いだせなかったので、式には参加をしなかった部類なので、それに親まで参加するイメージはなかなか持てません。ただ、その親というのが40代後半の私の世代なので、大人になるということについて親の立場で考えてみました。

そもそも、若者が大人になるのは、様々な経験、例えば失恋も含めた恋愛、努力の結果としての成功あるいは挫折、、、、を経る過程で大人になるわけで、20歳の誕生日に大人になるのではないことくらいみんな理解しています。それらの経験を通じて何が行われるかといえば、それは自分自身との会話ということしかないと思います。自分との会話の積み重ねによって大人になっていく訳で、たぶん、いつでも若者が批判されてしまうのは、昔に比べて現代は悩むことを回避するためのサービスがどんどん増えているので、その会話のプロセス(つまり悩むということ)をスキップしてきた若者がどんどん増えてきているからだと思います。

それに加えて、大人になりたくない親が(私もその気持ちはすごく理解できます)友人のように、どんどん子どもの領域にやってきて、おせっかいをしていくのでしょう。そういうとき、若者は無理しても一人になる時間を作った方がいいと思います。海外に出た若者たちはとにかくタフになります。基本的には自分のことは自分でしなくてはならないからです。楽な場所で安住していると、必ずあとでそのつけがまわってきます。親はさびしいでしょうが、早く子離れをして、かわいい子には旅をさせ、子どもたちは怖いでしょうが、早く一人で国内でも海外でも旅をしたり、学びにいったりしてほしいと思います。その儀式が本当の意味での成人式なのだと思います。

衛藤 伸彦 / Nobuhiko Eto

代表取締役。南オーストラリア州アデレード在住。1985年 千葉大学を卒業後、文具メーカーのプラス(株)にて業態開発、商品開発、経営戦略室を担当。1990年 マサチューセッツ州立大学ビジネススクールに留学。1992年(株)ベネッセコーポレーション入社。2004年 語学学校のベルリッツインターナショナルに出向。東南アジアのマネージャーやアジア地区のフランチャイズ管理を担当。2008年より現職に就任。入学手続き無料、オーストラリアの現地6都市での無料サポート、情報量豊富なWEBサイトの構築など、留学を志す全ての人々にとって「留学エージェントとはこうあるべき」という姿を追求する日々。etonobuhiko.comにて個人ブログ更新中