日本人が今後どのようなライフスタイルを求めていくべきか、様々なところで議論されています。震災からの復興後にどんな生活を送っていけばいいのか。また一生懸命働いて、がんばって到着するところがバブル経済では意味がないので、やはり私たちはある程度の方向性を共有していかなくてはならないのだと思います。
それはもちろん、日本人の多くが幸せであるという、幸福のイメージの共有が前提になってくるのだと思います。これについては、世代によってずいぶんとずれがあると、最近多くの大学生や若者と過ごす機会が増えて感じています。ですから、この方向性を議論するのを、おじさん(おじいさん)や視野の狭い官僚の方だけに任せていてはいけないのだと思います。しかし、社会経験に限りのある若者にはライフスタイルの選択肢のイメージが少ないのも確かです。 初めてオーストラリアに出張した15年くらい前には、オーストラリアはまだ経済的にもそんなに豊かでもなく、しかし人々は休みになればバーベキューをして楽しく語り合い、海辺のカフェで待ち合わせて仕事をするような状況でした。東京で生まれ育った私にとってはとてもうらやましく、その仕事がきっかけで娘たちをオーストラリアの学校に通わせることになりました。 その時代に比べてオーストラリアの物価はかなり高くなり、人々はずっと忙しくなりましたが、それでもちょっと郊外に行くと15年前の雰囲気がまだまだ残っています。これから新しい日本を作る若者たちには、ぜひ海外に一度は飛び出してみて、オーストラリアのライフスタイルも経験してもらいたいと思います。