プレゼンテーション構成力


今日のニュースはなんといっても、バンクーバーオリンピックの女子のフィギュアスケートで浅田真央ちゃんが銀メダルを取ったことでしょう。前回は出場できずに、今回のオリンピックに賭ける思いはとても強いものがあったと思いますが、まずはメダルがとれて良かったなと思います。

しかし、金メダルのキム・ヨナさんとの点数の差は20点以上もあり、キム・ヨナさんの圧倒的な勝利でした。私はもちろんスケートについては完全な素人なのでコメントするのもおかしいのですが、何か二人の20点の差は技術の差ではなく、演技というプレゼンテーションを構成する戦略の差であった気がします。音楽の選曲、技の順番、観客を引き込むしかけ、などそのような観点では、キム・ヨナさんチームの方が日本チームよりもずっと計算され、戦略的であったと言わざるを得ません。実はそのような部分は多くの日本人が持つ弱点のひとつだと思います。

多くの日本人のプレゼンテーション能力は、というより、プレゼンテーションを効果的に行うための戦略構成力は概して弱いと言われています。先日も大学の教授の方と話していたときに、いい研究はしているのに、海外の学会でいいプレゼンテーションができないので、なかなか認められないというお話を伺いました。1枚のスライドに箇条書きで多くの文章が書かれていて、それを読むだけのプレゼンテーションから、1枚のグラフやチャートがとても効果的に使われ、思わず引き込まれていく準備と計算されたプレゼンテーションスタイルに変えていくにはどうしたらいいのか。そんな時にも、留学して多くの海外の方のプレゼンテーションを聞いたり体験することはスタイルを変えるいいきっかけになると思います。語学学校でもそのようなクラスを持っているところもあります。そして一度習って、実践すればすぐにプレゼンテーション力は伸びると思っています。私もセミナーをよく行いますが、いつももっといいプレゼンテーションができないか、試行錯誤しています。まるで歌手が毎回のコンサートを楽しむように、私もいつもセミナーをお客様に楽しんでいただくために、構成力をさらにアップしていきたいと思います。

衛藤 伸彦 / Nobuhiko Eto

代表取締役。南オーストラリア州アデレード在住。1985年 千葉大学を卒業後、文具メーカーのプラス(株)にて業態開発、商品開発、経営戦略室を担当。1990年 マサチューセッツ州立大学ビジネススクールに留学。1992年(株)ベネッセコーポレーション入社。2004年 語学学校のベルリッツインターナショナルに出向。東南アジアのマネージャーやアジア地区のフランチャイズ管理を担当。2008年より現職に就任。入学手続き無料、オーストラリアの現地6都市での無料サポート、情報量豊富なWEBサイトの構築など、留学を志す全ての人々にとって「留学エージェントとはこうあるべき」という姿を追求する日々。etonobuhiko.comにて個人ブログ更新中