オージーが心から日本を想う

先週の金曜日の夕方。
ゴールドコースト支店では現地の大学生との交流会を行っていました。その日は当社の社長が日本からゴールドコーストに来ていて、日本で大きな地震が発生したと知らせてくれました。
震災のあった日の夜には夫の家族、友人から次々と電話がかかってきて、私の家族の心配をしてくれました。

先週の金曜日から昨日までの1週間の間、オーストラリアの私立の学校、州立の学校からお見舞いのメールが毎日毎日、たくさん届いています。ゴールドコーストとブリスベンにあるラングポーツという学校は生徒さんからの入学金をAustralia Red Cross(オーストラリア赤十字)に日本の被災地へお見舞い金として寄付することを決めました。

また、ホームステイの家族からも毎日、日本の被災地の方々へのお見舞いの電話がかかってきています。この1週間の間、スーパーやお店に行ったりするたびに、オージースタッフが私の家族は無事だったかと聞いてくれています。

昨晩、仕事の帰りに私書箱に行ったら、見知らぬちょっと服装が汚れている感じのオージーのおじいさんと私書箱の狭い場所で一緒になり、他に人もいなかったので、最初いやだなと思いました。ポストを確認してさっさと立ち去ろうと思いました。そこへいきなり、おじいさんが「君の家族は無事だったか。原発のことは心配だが、改善される方向に動いていくから大丈夫だろう。」と言うので、「私の家族は東京に住んでいて被害はありませんでした。」と言うと「日本は必ず復活する。大丈夫だよ。君の家族が無事でよかったね。」と言って立ち去りました。
おじいさんからの思いがけない優しい言葉に涙が出て、しばらくその場から動けませんでした。

こんなにも多くのオーストラリア人たちが日本という国を、見ず知らずの日本人を想っています。

海外に住んでいる私たち日本人にできることはなんだろう。

私は日本のニュースをしっかり見ようと、被災地で苦しんでいる人たちの言葉を聞こうと、それぐらいしかできないけれど、今の日本をしっかり見て、日本をちゃんと想わなければいけないと思っています。

そして、日本を想ってくれているオージーの気持ちが少しでも日本に届けばいいなと思っています。
Our backyard Australian flag.Colin Campbell